言葉に関する雑学集 - 真・役に立たない駄話

初の「昼ドラ」がスタート よろめきドラマってなに?

 朝の時間帯に画期的な企画を持ち込んだのが、日本テレビやテレビ朝日なら、以前は「不毛」とされた昼の時間帯に画期的な企画を持ち込んだのが、フジテレビだった。当時、午後過ぎの時間はニュース番組、料理番組といった、いわゆる女性向けの情報・実用番組が主流。これといった目玉となる番組は乏しかった。

 そんな時間帯に、フジテレビは丹羽文雄原作による『日々の背信』(1960年7月〜)という男女のラブシーンを盛り込んだ切ない愛欲ドラマを編成した。午後1時から30分、すこし家事の手も休めのんびりと過ごす時間に、主婦たちの好奇心を刺激する「許されない愛」というテーマのドラマを持ち込んだ。

 オンエアのきっかけは岡田太郎プロデューサー(後の吉永小百合の夫)のほんの軽い企画書だった。ところが、番組はものの見事に大当たり。放送翌月の8月には20%を超える、昼間の時間にはありえなかった高い視聴率を記録した。多少の変動はあるものの、その後も「不倫モノ」「三角関係のもつれ」といった、いかにも主婦たちが飛びつきそうなテーマでドラマを制作。1965年放送の『愛染かつら』にいたっては38%という驚異的な視聴率をはじき出した。

 いまでこそあまりいわないが、開始当初は昼に放送するメロドラマの略で「昼メロ」、あるいはテーマをもじって「よろめきドラマ」などと呼称された。『日々の背信』で好演し、視聴者からも絶賛をあびた池内淳子は「よろめき女優」などというニックネームまでついてしまうほどだったらしい。

サスペンスとミステリーに違いはあるのか?

 毎日のように、午後9時ごろに殺人事件が発生し、そのいずれもが2時間弱
で解決してしまう。日本は恐ろしい国だ・・・まあテレビの話だが。

 ところで、こうした犯罪がらみの事件を名刑事や名探偵が見事な推理で解決
していく、その妙味を味わうドラマ枠を「ミステリー番組」といったり、「サ
スペンス劇場」といったりする。

 サスペンスとミステリー、言葉が違う以上、意味するところも違うのだろう
か?

 サスペンスの英語のもともとの意味は、不安や疑惑を持つこと。一方のミス
テリーは不思議とか謎というニュアンスが強い言葉だ。

 つまり、「謎解きに比重を置いたドラマはミステリー、ドキドキハラハラす
ることに比重を置いたドラマはサスペンス」ということになる。

 厳密にいえば、刑事ものはサスペンスとは言わないということになる。

 実際のドラマ製作現場では、そこまで厳密な使い分けはなく、視聴者をハラ
ハラさせる犯罪ものからホラーっぽい内容のドラマまでをまとめて、「ミステ
リー」とか「サスペンス」という言葉で総称しているようだ・・・

「おはよう」は農耕民族の言葉?

 朝の挨拶は、英語では「グッドモーニング」、ドイツ語では「グーテンモル
ゲン」というように、相手にとってどうぞよい朝でありますように、という祈
りをこめた言葉が多く使われている。

 一方、日本では「おはようございます」。いうまでもなく、これは、朝早く
から働く人が、互いの労をねぎらう言葉だ。電気のない昔は、朝は日の出とと
もに起き出し、早くから野良や海に出て、日が暮れるまで働いたもの。

 「おはよう」の挨拶言葉は、日本人が、神に祈るよりも、身を粉にして働く
ほうが確実に幸せになれるという、独特の価値観を持っていたことを示してい
るといえるだろう・・・