朝のニュース、初の試みが視聴者に大ウケしたことがあった - 真・役に立たない駄話

朝のニュース、初の試みが視聴者に大ウケしたことがあった

 テレビ初期のころは、各社とも昼の間と夜間の数時間ずつの放送だったことは以前にも書いたが、そんな時代に、はじめて早朝の時間帯にテレビ放送を開始したテレビ局があった。開局3周年記念をうたい文句に、1956年8月19日、早朝6時30分〜7時50分まで80分間の番組を開始した日本テレビだった。

 早朝番組は、テレビ体操や今日の天気をふくむ、主にニュースを中心とした5分から10分の小刻み編成。画面隅に一分刻みで時間を表示するという視聴者への細やかな気遣いもあった。これも日本初の試みだった。いまなお続くありがたいシステムである時間表示は、当時もすでに出勤、通学で気ぜわしい朝の時計がわりとして、視聴者からの高い支持を得たそうだ。

 編成のなかでもとくに存在感が大きかったのが、『NTV朝のニュース』。このニュースで、はじめてアナウンサーが画面に登場するシステムが誕生した。以前はニュースといえば取材撮影したフィルム映像を流し、それにかぶせて音声だけのアナウンスが入る形式が主流だった。しかし、日本テレビは直接アナウンサーがブラウン管に顔を出し、視聴者に語りかけるようにニュース内容を読み上げた。いまでは当たり前のことだが、当時の視聴者には、これが実に新鮮に映ったようだ。

 そして『NTV朝のニュース』にはもうひとつ、現在まで受け継がれる特色があった。それが日本初の横書きテロップ(文字情報)の採用だ。以前のテレビニュースのテロップは、映画館で上映されるニュース映画にならってタテ書きの文字情報が主流。日本人=タテ書き文化が映像でも活かされていた。

 ところが、このニュースで用いられたヨコ書きは、テレビ映像にじつにマッチした。アナウンサーみずからが画面に登場し、文字情報がヨコ書き。現在とほぼ同じニュース・スタイルが早くもこの時代に確立したわけだ。これをきっかけに他局も、早朝への進出を模索するとともに、ニュース番組の充実、変革をはかるようになる。

 ちなみに日本テレビは、これらの早朝番組およびニュース・スタイルのアイデアを、この4年前に放送を開始した、アメリカ・NBCのニュースショー『TODAY』から得たと伝えられている。
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